チュウちゃん達の思い出話。
今日職場で、おやつ大好きYさんから廻ってきた小袋を見て私は思わず大笑いしてしまいました。なぜならそれは10年程前に飼っていたジャンガリアンハムスターのチュウちゃん達にあげていた、エサというかおやつというか、そんな感じの、薄く切って素揚げしたような野菜チップだったから。おかげで今日は、以前飼っていたチュウちゃん達のことを懐かしく思い出しました。
当時同じ職場だった後輩の女の子がジャンガリアンをつがいで飼ったら、7匹も子供が生まれて困っているので、よかったら貰ってくれないかということ。世の中はピカチュウブームでも、私はハムスターなんて見たこともなく、どうしたものかと思ったものの、夫に相談すると「もらってあげたら」ということで、雄だけ3匹を引き取ったのがそもそもの始まりです。
お宅まで行って貰ってみると、チュウちゃん達はちっちゃくてウリ坊みたいに可愛らしい♪標準25グラムの体重が75グラムまで巨大化してしまった子や、お散歩中にマッサージチェアの中に入ってしまい、何かに挟まれて悲鳴を上げていた子や、夫の手のひらで遊んでいて指を噛んでしまい、思わず振り落とされてしまった子など。夫も私もすっかりハマってしまって、色んなエサやグッズを買ってきては可愛がっていました。
ところがそのうち仲間同士で喧嘩するようになってしまい、耳を噛られてしまう子も。これは危ないと、結局一匹ずつに2段式のやトンネル付きのゲージを買って別々に飼うようになってしまいました。
寝てばかりの日中とはうって変わって、チュウちゃん達は夜になると活発になるので、一匹ずつゲージから出して部屋の中をお散歩させていました。彼らはひとしきり部屋中を走り回ると、ちゃーんと自分からゲージに戻って綿のお布団に潜り込んでいました。けど時々、お散歩の途中で他の子のゲージを覗いては、ゲージ越しに激しくバトルしていることもしばしば。そうかと思うと一斉に回し車をガラガラ回し出して、うるさくて眠れないこともありました。
そんな彼らも2年を過ぎた頃から一匹、また一匹と相次いで亡くなるようになりました。ハムスターの寿命は2、3年と言われているので、まあ、長生きしたほうかもしれません。
そんなある日友人から、「近所の家の猫がジャンガリアンを拾ってくわえて来たので誰か飼ってくれる人を探してるらしいんだけど、どうかな?」と電話をもらいました。ケージも余っているので二つ返事でOK。何より「猫がくわえてきた」というところが気に入って、その子を引き取ることにしました。
その子は確かにジャンガリアンハムスターなのですが、うちにいたどの子よりも小さく、無骨な顔つきであんまり可愛くなく、ちゃっちゃか走れない体の不自由そうな、なんだか変な子でした。その子は夫に「なぐら」と言う名前をつけてもらって、私達は特に目をかけていたものです。(勿論前の3匹も、夫からそれぞれ「なおざね」「むねのり」「みちお」と立派な名前を付けてもらっていました。)
ところがしばらくすると、なぐちゃんの前足の付け根辺りに出来物が出来始め、あっという間に頭程に大きくなってしまい、あわてて動物病院へ。ちなみにハムスターとか小鳥とかを「エキゾチック」と言うそうなのですが、犬猫は診てもエキゾチックを診る獣医さんはあまりいないそうです。診察の結果、なぐちゃんはアポクリン腺癌だと言うことが分かりました。先生はハムスターみたいに小さい子達にとって麻酔するのは生死にかかわる大問題だし、このまま何もせずそっとしてあげるのもひとつの道ですよとおっしゃっていました。
手術代は2万円だそうで、そのことも含めで先生は暗に、手術はしなくてもいいんじゃないの?と言いたげな感じでした。
正直私も、こんな小さいのに手術するのはかえって可哀相じゃないかと思いましたが、夫は、猫に拾われて命拾いするという数奇な運命の子なんだから、今度も助けてあげたいといいまして、結局手術を受けることになりました。
手術は無事成功して、なぐちゃんはその後しばらく元気でいたのですが、天寿を全うしたのか、それとも病気のせいか、残念ながら彼も逝ってしまったのでした。
ゲージはしばらく押入れの天袋にしまわれていましたが、ハムスターを飼いたいという何人かの知人に全て貰ってもらいました。
職場では大笑いしたものの、私はかぼちゃのチップを齧りながらそんなことを思い出して、ちょっとクスンと鼻を鳴らしていたのでした。
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